無料のわけ

無料カウンセリングの理由

 

のっぽろカウンセリング研究室が提供する心理カウンセリングは無料です。どうして無料なのか、少しご説明しましょう。

私は普段、大学の教員をしています。学部や大学院の学生に、臨床心理学や心理カウンセリングを教えています。これは教育ということになります。もうひとつ、大学の教員は研究者でもありますから、もちろん研究も行っています。カウンセリングの研究です。この研究にあたるところを、のっぽろカウンセリング研究室で行っているわけです。

カウンセリングを有料で行って、なおかつ研究もするという選択肢もあると思います。でも、それは私のスタイルではありません。幼かった頃、貧しかったこともあって、本来であれば高額なカウンセリングを収入にかかわりなく多くの方々に提供したいという思いがあるのです。

少しきれいごとになったかもしれません。別の視点から言うと、こういうことになります。

研究のためのリサーチをするとなると、本当はその協力者に対して報酬を支払う必要があります。つまり、カウンセラーとしての私から相談者に対してです。でも、他方では、カウンセリングの報酬として、相談者からカウンセラーに料金が支払われる必要があります。ここに、リサーチの関係と、カウンセリングの関係が二重になってしまうことが理解されると思います。

このような二重の関係を少しでも解消するために、互いに金銭を払わないこと、互いに金銭を受け取らないこと、この二点を徹底しています。こうすることによって、無料カウンセリングが可能になるわけです。

「カウンセリングを受けるのに料金を払わないのはなんだか申し訳ない」と感じる方がほとんどであると思います。しかし、リサーチに協力することによって、すでに報酬を払っていることになるのです。私の方も、カウンセリングを提供することによって、すでにリサーチの報酬を相談者に払っていることになるかと思います。このようにお考え下さると幸いです。

このような条件ですから、料金は無料です。どうぞ気兼ねなくお申し込みください。菓子折りなども固くお断りします。

Q&A

リサーチに協力するということは、普通のカウンセリングが受けられないのですか?

いいえ、ごく普通のカウンセリング・サービスが提供されます。相談者のニーズに応じて、じっくりとお話に耳を傾けたり、必要とあらば何か助言したり、いま現在抱えている困難の解決に向けたカウンセリングが行われます。

リサーチに必要なのはデータです。一例ですが、カウンセリングのプロセスの中で何度か心理テストを実施します。この結果はもちろん相談者にもお伝えしますが、研究のためにこの心理テストの数値をデータとして使わせていただきたいのです。もちろん、プライバシーは全面的に保護され、個人が特定されることのないようにいたします。

少しだけでも料金を払います。有料でよいから研究に協力しないのもありですか?

残念ながら、リサーチにご協力くださる方だけお引き受けすることになります。低料金のカウンセリングをご希望の方、リサーチへの協力の意思がない方は、申し訳ありませんが他の相談機関にお申し込みください。札幌市内には、当研究室のようなリサーチへの協力を求めない、料金を比較的低額に抑えたカウンセリングルームもあるようです。