不安静穏化機能尺度 (ASFscale)

はじめに

ダイナミック・アセスメントの研究をしていて、そのプロセスで必要に迫られて心理尺度を作成しました。不安静穏化機能尺度(ASF=Anxiety Soothing Function scale)です。

この尺度は無料でお使いいただけます。教育・研究・臨床の現場で自由にお使いください。使用に際して連絡などは無用です。

この尺度の掲載論文は北星学園大学の田澤と香川大学の 橋本忠行先生がオーサーですが、尺度の試作版を作成する段階でトポス心理療法オフィスの近田佳江先生のお世話になりました。日本人間性心理学会に所属していないために連名を辞退されたのですが、尺度作成にあたっての貢献度が大きかったことを申し添えます。

概要

この不安静穏化機能尺度で測定される「不安静穏化機能」は、「発達の過程で精神間における他者との社会的関わりを通して心内化されたもので、ストレス状況など何らかの要因で昂じた不安を精神内において静穏な方向へと自己調整する機能」と定義することができます。ヴィゴツキーの社会文化的な理論やバフチンのポリフォニー論を取り入れて、個々の質問項目が考案されています。

尺度は三つの因子から構成されています。「セルフトークによる静穏化」因子6項目、「自動的静穏化」因子5項目、「心内化された肯定的な声」因子6項目です。いまの時点 (2019年9月現在) では、全体を不安静穏化機能として得点化することを推奨します。

交差妥当性や弁別妥当性については、ただいまリサーチ中です。新しい情報は順次このページに書き込んでいくことにします。

回答フォーム

不安静穏化機能尺度 (ASF)-(pdf)

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論文

この尺度を使用するときには、次の論文を引用してください。タイトルをクリックするとPDFがダウンロードできます。

田澤安弘・橋本忠行 (2019) 不安静穏化機能尺度の開発-因子構造、信頼性、妥当性の検討. 人間性心理学研究, 37(1), 57-68.